産後支援ステーションははこ庵オープン

産後支援についての学習会・意見交換会を開催しました!

皆さんは千葉市で妊婦さんや出産後6ヶ月以内の方を対象に行われている「エンゼルヘルパー派遣事業」をご存知でしょうか?また、そのサービスがこの4月から初回利用料が無料になったことをご存知でしょうか?さらに、7月からは新しく宿泊型と訪問型の「産後ケア事業」がスタートします。それはどんな内容なのでしょうか?

千葉市での産後ケアサービスをより良いものにするために、今日は千葉市長の熊谷氏と市議会議員の渡辺忍さんをお迎えし、きぼーるにて千葉市の産後支援についての学習会・意見交換会を開催しました!

 

理事長のあいさつ後、今回の学習会に向けて当NPOが事前に行ったアンケート調査の結果説明が若草の小林助産師からありました。アンケートを実施したのは短い期間だったのですが、100名以上の方がご協力くださり、妊娠中の方や出産経験のある方の率直で貴重な意見を知ることができました。アンケート結果によると、産後の支援サービスを受けたい人の割合は圧倒的に多いにもかかわらず実際の利用が少ない原因としては、そもそもサービスを知らない、手配が大変そう、外部のサポートを受けるのに抵抗や不安がある、などがあるようです。情報の周知や手続きの方法など、まだまだ改善の余地があることがわかります。また、産後支援サービスの内容としては「母親の体のケア」「産後の食養生についての指導」のニーズが思ったよりも高いことがわかりました。

 

次に、千葉市議会議員で当NPO法人の正会員でもある渡辺忍さんから、千葉市の産後ケア事業の推移や概要説明と千葉市が行った産後ケアに関するアンケート調査結果の説明などがありました。

渡辺さんからは、エンゼルヘルパー派遣事業の実際の利用率は低いが受けた人のリピート率は高いことので、サービスを受けている人とそうでない人の差が大きいこと。もっとたくさんの利用があれば次年度の予算もそれだけ増えるので、どんどん利用してほしい、などのお話がありました。しかし、実際利用するには利便性を高めることが必要で、参加者からは、エンゼルヘルパーに参加している事業者の情報を(HPアドレスを掲載するなど)もっとわかりやすい形で提供してほしいという声があがりました。

 

その後グループに分かれ、千葉市の産後ケア事業の問題点や改善点などを話し合っていただきました。

実際に赤ちゃんのいるママの意見としては、「サービスが色々あるが産後の大変な時期には頭も回らないから違いもよくわからないし手続きまで至らない。もっとコンシェルジュ的な人・窓口が欲しい。」助産師さんなど医療関係者の方からは、「医療者がサービス内容を知らないため結局ママたちのところまで情報が届かない。行政は現場の人集めて説明をする機会を設けてほしい。」などの意見が出ました。

 

そして、いよいよ熊谷市長が加わり、それまでに出た意見や要望を伝えました。

皆さんどんどん市長に要望を伝えていきます!そして市長も身を乗り出すようにしてそれらに耳を傾けていました!

 

情報の周知の仕方に関しては、市長によると、今の若い人は電話をかけるのが苦手なので、これまでの窓口は残した上でスマホなどをもっと活用した制度設計を検討している、とのことでした。もっと気軽でシンプルなものが最初のきっかけとしては必要だと考えているそうです。そういう意味では、利用者と事業者をつなぐ役割を務める「母子健康包括支援センター」の名称も、もっとわかりやすく親しみの持てるものに変更すべきでは?との声が参加者から多くあがりました。

 

熊谷市長は「産前・産後ケアに完成形はない。これが最初の一歩なので、ここから広げていきたい。」とおっしゃっていました。

 

本当に支援を必要としている人にきちんと情報を届けるにはどうしたらよいか?サービスを利用しやすくするにはどうすればよいか?サービスの質を高めるにはどうしたらよいか?今日はそれぞれの立場の方から様々な意見が出て、活発な意見交換がなされました。これを実際のサービスの向上や情報の周知につなげていけるように、今日皆さんから出た貴重なご意見をまとめ、行政に伝えていきます!!

ご参加くださった皆さん、本当にありがとうございました笑顔