お産・入院

助産院でのお産について

女性は本来、自分自身で産む力が備わっています。妊婦さん自身が心身ともに健康に過ごし、出産力を最高に上げていき、自分の力で産むというのが助産院のお産です。妊婦さんのその力を十分に引き出すことが、助産院における助産師の役割です。

助産院でのお産は準備9割、本番1割というイメージです。お産の主役は妊婦さんです。陣痛が始まってからは、助産師はお母さんと赤ちゃんのリズムを最大限に優先してお産を見守っていきます。

妊娠中の体作りが大切

自分の力で出産するために一番大事なことは健康な体作りです。出産は自然な営みに違いありませんが、一方で私たち現代人の日常生活が、自然とはあまりにもかけ離れていることも確かです。普段の生活が自然ではないのに、お産は自然にしたいというのは、そんなに簡単なことではありません。

正常な妊娠経過をたどっている方であれば助産院での出産は可能ですが、全ての妊娠出産にそれなりのリスクがあります。お産にはローリスクはあっても、ノーリスクはないと言われています。このリスクをできるだけ低くして、自分の力で産み切るためには、安産に向けての健康な体作りが不可欠と言えます。

例えば妊娠中のマイナートラブルと言われている冷え、腰痛、便秘、肩こり等は自律神経が乱れて起こると考えられています。若草助産院では、こうした症状の改善も図りながら、より健康な体作りを目指していきます。

家族で迎える出産

助産院では立ち会い出産が基本です。家族で迎える出産です。

お産の時は、家族に見守られながら、ゆっくりとした時間の中で赤ちゃんを迎えることができます。お兄ちゃんやお姉ちゃんも、お産に立ち会うことで、自然と赤ちゃんを受け入れることができるようになります。

妊娠が分かってから来院までの流れ

持病や既往歴、以前の妊娠・出産の状況によっては、助産院での出産が困難となる場合がありますので、まずは一度お電話でお問い合わせ下さい。

当院での出産が難しいケース

近くの産院で妊娠の診断を受ける
妊娠を市販薬で確認したけれど、まだ医療機関を受診されていない方は、まずはお近くの産院で妊娠の診断を受けて下さい。
嘱託医療機関宛に紹介状を書いてもらう
妊娠が確定しましたら、産院で嘱託医療機関(国立病院機構千葉医療センター)宛に紹介状を書いてもらって下さい。
MEMO
近くの産院等で初期の検査まで行う場合は、紹介状と併せて検査結果を持って嘱託医療機関を受診してください。
嘱託医療機関を受診する
紹介状を持って嘱託医療機関を受診してください。受診後、12週までは嘱託医療機関での妊婦健診となります。

嘱託医療機関との連携

当院での出産が初めての方へ
当院での出産を考えられている方には、当院の方針や考え方などを知って頂くためにも、事前に助産院見学会に参加されるか、外来でお産相談を受けていただくことをお勧めしています。
当院で出産することを決められた場合でも、その後の妊娠経過、あるいは分娩の進行状況によっては、嘱託医療機関に転院となることがあります。そのため当院で出産をご希望の方には、妊娠初期の段階で嘱託医療機関で診察を受けていただいて分娩予約を入れていただく必要があります。あまり遅くなりますと、分娩予約が受けられないこともありますので、当院でのお産を検討されている方は、できるだけ早目に、まずは電話でお問合せ下さい。
里帰り出産を希望されている方
嘱託医療機関宛に紹介状を書いてもらう
受診している医療機関で嘱託医療機関(国立病院機構千葉医療センター)宛に紹介状を書いてもらって下さい。
嘱託医療機関を一度受診して分娩予約を入れる
里帰り出産を希望されている方も、嘱託医療機関を一度は受診して分娩予約を入れていただく必要があります。紹介状とこれまでに行った検査結果を持って、嘱託医療機関を受診して下さい。嘱託医療機関での分娩予約がいっぱいになりますと、当院での出産はできなくなりますので、なるべく早めに一度は帰省して、受診するようにして下さい。
当院の初診の外来を受診する
嘱託医療機関受診後は、できるだけ早めに当院の初診の外来を受診するようにして下さい。
里帰り後、通常の妊婦健診を受ける
助産院での出産は事前の体作りが大切なので、できるだけ早めに里帰りして健診に通うようにして下さい。

健診から出産までの流れ


当院で出産をご希望の方も、安定する妊娠12週前後までは嘱託医療機関での管理となります。妊娠経過が順調で問題がなければ、当院に外来の予約を入れていただき、妊婦健診がスタートするという形になります。なお原則、初期・中期・後期の3回の検査・健診を嘱託医療機関で受けていただくことになります。

妊婦健診

助産院で出産するためには、病気ではない、すなわち検査の数値等が正常範囲内にあるというだけでは少し不十分です。体調を高め、健康の状態をより高めることがとても大切になります。そのため当院の妊婦健診では、通常の健診に加えて手当療法やテルミー療法、骨盤調整、温灸などの代替療法を行ったり、筋トレや食事の指導を行ったりしています。また必要な場合は、栄養補助食品や漢方薬を使うことなども勧めています。

妊娠週数と健診頻度の目安

妊 娠~23週 4週間に1度
24週~35週 2週間に1度
36週~40週 1週間に1度

健診の主な内容

  • 体重測定
  • 尿検査
  • 血圧測定
  • 腹囲、子宮底測定
  • 児心音聴取
  • むくみの有無

出産準備教室

毎月1回開催しています。できるだけご参加下さい。

出産準備教室の詳細はこちらから 出産準備教室

陣痛からお産

出産回数や助産院に来るまでにかかる時間にもよりますが、通常は規則的な痛みが10分程度の間隔で来るようになったら、電話をしてもらい、助産院に来ていただきます。

  • お産プランにできるだけ沿えるかたちを取ります。
  • 分娩台はありません。
  • 家族の立会いはできます。
  • 水中出産はできません。
  • 自宅での出張分娩は現在のところ行っていません。
  • カンガルーケアはできます。

入院案内

入院は、出産した日を0日として4日目退院を基本としています。出産直後から終日母子同室となります。

入院室

入院室は2階で、和室1部屋、洋室2部屋の合計3部屋あります。和室はダブルの布団で、洋室はセミダブルのベッドです。

洋室1(6畳)

詳しくはこちらから   施設案内

  • 全部屋個室で、お部屋で食事となります。
  • 布おむつを使用しています。
  • 家族入院はできません。

母乳育児について


当院では、母乳育児を推進しています。医学的に必要と認められる場合以外は、母乳だけを与えます。何事も始めが肝心ですが、母乳育児もそうです。妊娠中から体調を整えていて、お産が安産であると、母乳育児もスムーズに始められます。

  • 妊娠37週に乳管開通を行います。
  • 入院中に母乳のケアを行います。
  • 抱き方の指導や、退院してからの母乳育児のやり方のアドバイスを行います。
  • 食事指導を行います。
MEMO
当院では、出血予防のために入院1日目と4日目にビタミンK2シロップを与えています。

入院中の食事


入院中の食事は和食中心となります。産後の回復を早め、母乳の分泌を促すものを考えて出しています。

  • 肉、魚、乳製品は基本的には出ません。
  • しらす干しなどの小魚が出る場合があります。
  • だしやその他の加工品に動物性のものが含まれる場合があります。
  • アレルギー食にはある程度対応できる場合があります。

沐浴指導

入院3日目、4日目に沐浴指導を行います。

分娩入院費用

出産費用は出産に要した時間や時間帯によりますが、出産した日を0日目として、4日目退院で48万円程度~になります。(産科医療補償制度保険料を含む)

また妊娠37週までに分娩入院費用の前金として10万円をお預けいただき、退院の際に精算させていただきます。

当院での出産が難しいケース

助産院では、心身ともに健康で、正常な妊娠経過をたどっている方が出産することができます。持病や既往歴、以前の妊娠・出産の状況によっては、助産院での出産が困難となる場合がありますので予めご了承ください。以下のような場合は当院での出産ができないか、または難しくなります。

  • 以前に帝王切開をしたことがある場合
  • 双子や逆子の場合
  • 赤ちゃんが小さい、または赤ちゃんに異常が見つかった場合
  • 羊水が少ない、または多い場合
  • 胎盤の位置が子宮口に近い、或いは子宮口に重なっている場合
  • 妊娠性糖尿病、妊娠性高血圧症候群などを発症した場合

その他の症状についてや、ご不明な点などがありましたら、お電話でご確認ください。

MEMO
一般的に助産院での出産が難しいとされる場合でも、病院との共同管理のもと、経過が順調であれば助産院で出産できるケースもありますので先ずはお電話でお問い合わせください。