先日、NPOの会員さんでもある、千葉市議の方から学校給食についてアンケート調査の協力のお願いが来ました。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfUPGxtOzzpNOiyBIHYHyb-R9Ye_QwDEwI1HJ3ubIDe4Mcd_Q/viewform
実は、4年前NPOでも学校給食についてアンケートをしていました。
https://www.facebook.com/osankojo/?epa=SEARCH_BOX
4年前の結果です。私がとても気になったのは、ごはんと牛乳は合わないと私も考えていますのでせめて、ごはんの時は牛乳ではなく汁物を出していいのではないかと考えています。4年前のアンケートでも① ご飯食の時は牛乳より味噌汁の方がよい80% ② 現状のまま、ご飯と牛乳の組み合わせでよい10% ③その他10%となっており、大多数の人がごはんの時は味噌汁の方が良い。と答えています。
1.牛乳とカルシウム
学校給食摂取基準の策定について(報告)を見てみると、カルシウム他の栄養素は給食を食べていない時の方が摂取していない。という内容でした。もちろん、カルシウムも。ですが、もともとカルシウムの栄養素については、
厚生労働省が出しているカルシウムに関する見解は、
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000114400.pdf
(以下、抜粋)
●カルシウム摂取量と骨量、骨密度、骨折との関係を検討した疫学研究をまとめたメタ・アナリシ スによると、摂取量と骨量、骨密度との間には多くの研究で有意な関連が認められている 45─47)。 カルシウム摂取量と骨折発生率との関連を検討した我が国で行われた疫学研究は有意な関連(摂取 量が少ない集団での発生率の増加)を認めているが 48)、世界各地の研究をまとめたメタ・アナリ シスでは、摂取量と発生率の間に意味のある関連は認められなかった 49)。サプリメントを用いた 介入試験によると、サプリメントの補給は、単独では骨折抑制効果をあまり示さないとした報告が 多いが 50,51)、少なくともビタミンDとの併用時には骨折を抑制するという結果を得たメタ・アナ リシスが存在する 52,53)。しかし、これを否定した報告も存在する 54)。このように、疫学研究の結果は必ずしも一致していない。 その一方で、カルシウムの体内蓄積量、尿中排泄量、吸収率など、要因加算法を用いて骨量を維 持するために必要な摂取量を推定するために有用な報告がかなり集積されてきた。アメリカ・カナ ダの食事摂取基準でも2010年の改定において、それまでの目安量から推定平均必要量、推奨量が 示されている 55)。ただし、アメリカ・カナダの食事摂取基準では、必要量の算出に出納試験の結 果を用いているが、日本人を対象とした出納試験は近年実施されておらず、今回もこれまで同様要 因加算法を採用した。
●カルシウム体内蓄積量については、いまだ日本人、特に小児を対象とした縦断的な研究はほとん ど行われていない。
●十分なカルシウム摂取量は、骨量の維持に必要である。骨量の維持によって骨折の発症予防が期 待される 108)。しかしながら、前述のように、カルシウムの摂取量と骨折との関連を検討した疫学 研究は多数存在するものの、その結果は必ずしも一致していない。
●今後の課題
食事摂取基準として、骨粗鬆症、骨折を生活習慣病として扱うかどうか、そして、そこにおける カルシウムの意義について検討する必要があると考えられる。とあり、カルシウムの意義をそもそも検討する必要があると今後の課題で書いています。
2.食事状況調査による子どもたちの食事の現状
厚労省に掲載されている小中学生の食事状況調査では、
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/05-1.pdf
P14豆・野菜・果実・きのこ・海藻の摂取量を適切に摂取している群、過剰群、不足群 、不適切で比較した場合、いずれも、ほぼ適切群→過剰群→不足群 →不適切群の順で摂取量が少なくなっている事が示されています。それによると、男子の野菜の摂取量に関しては適切群に比較して不足群は約3割摂取が少なく、不適切群は約4割減。女子は適切群の摂取量に対して、不足群は約2割減、不適切群は約2.6割減という結果でした。(減少率は私が計算しました)
また、この調査の面白い結果は、P15栄養摂取適切群よりも不足群以下が、ソフトドリンクなどがとても多い結果でした(男子)。普段から食事とはどういうものなのかを、実際に食べる事が必要だと考えます。
3.農水省は給食を和食伝承の場として提案している
「和食文化の継承と給食の枠割」バックがお米です(^^)//
www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/culture/attach/pdf/index-32.pdf
4.子どもの健康と給食
子どもの食生活の乱れは如実に調査結果が出ています。学校給食の役割が、子どもたちの日々の食事でとても重要だというのであれば栄養素の数合わせだけで牛乳を出すよりも、子どもたちが普段食べることが少ない、野菜、豆、海藻等出してあげた方がよっぽど体にもいいし、和食の継承にもつながるのではないかと考えます。
5.どうして牛乳が必要なのか
以上のような子どもたちの食事の現状があり、和食伝承や健康を考えても他の食材を出してあげた方がいいのではないかと、素朴に考えるのです。食事っていうものは、どういうものかは農水省のHPにも書かれています。それを伝えるのにはみんながほぼ食べている給食で示すのが一番効果的なのではないかと思います。牛乳の材料費の割合は、給食費の約20%~18%に当たります。低い給食費の中で高い割合を占める食材1つをどうしても使用しなくてはいけない理由が分からないのです。私は、牛乳が嫌いなわけではなく、パンには牛乳があうねえ!!!って長女も言っていましたから、それはそれでいいと思いますが、その食材を毎日使用しなくてはならない理由を知りたいと思っています。