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和食・学校給食に関するアンケート調査を実施

理事長 小林哲朗

4月1日から1か月間にわたり、和食・学校給食に関するアンケート調査を実施しました。実際のアンケートは次ページ表1のようになります。WEB上、FAXおよび紙で回答をいただきました。また対象者は、平成27年4月12日に行われた千葉市議会議員選挙の立候補者、および一般の方で、それぞれ別々に集計を行いました。(アンケートの内容は同じものです)
千葉市議会議員選挙の立候補者による回答結果はすでにホームページに掲載しています。また、一般の方の回答結果は5月30日に開くアンケート報告会でお知らせする予定です。

アンケートの趣旨

「和食:日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録された一方で、私たちの日常の食事はパンや洋食が多くなり、和食は家庭で作るものではなく外で食べるものという風潮さえ出てきています。コメの消費量は年々減り、丸1日ご飯を食べない食生活も珍しくなくなってきている状況があります。しかし、和食は日本人の体に一番合う食事であり、和食を食べることは健康の増進につながります。また文化の継承という意味でも和食を推進していくことはとても大切なことです。

食文化の継承ということでは、かつては各家庭が大きな役割を担っていました。しかしそれを現在の家庭に求めるのは難しいものがあります。家庭に代わってその役割を果たすことが期待されるのが学校給食ですが、千葉市の学校給食では週5日の給食のうち2日はパンが出されており、残念ながら和食中心の献立になっているとは言い難いのが現状です。和食に対する関心が高まっている今こそ、学校給食でしっかりと和食を提供し、和食を推進していくことが大切ではないでしょうか。こうした考えに対する皆様のご意見を伺いたいと、今回このようなアンケート調査を実施しました。

市議会議員選挙立候補者による回答結果の概要

千葉市議会議員選挙立候補者に対して、4月あたまに、郵便またはFAXでアンケートへの回答をお願いしました。投票日間近の大変忙しい時期にも関わらず、立候補者73名中28名の方から回答がありました。(回答率38%)なお、自民党に所属の立候補者16名につきましては、党の方から回答がありました。回答の内容について、質問ごとに少し見てみたいと思います。

質問1の和食を保存・継承・推進していく取り組みに関して、千葉市の姿勢はどうあるべきかという問いに対しては、「積極的におこなっていくべき」、および「ある程度はおこなっていくべき」が大半を占めました。

質問2のご給食とパン食の回数に関する問いに対しては、ほとんどの人が週3日ご飯食の現状維持がよいと回答しています。

質問3のご飯食の時は牛乳ではなく、味噌汁を出すという考えに対しては、2人が「ご飯食の時は味噌汁がよい」と回答しましたが、それ以外は「現状のままご飯と牛乳の組み合わせがよい」と答えています。

質問4の給食費の中身に関する問いに対しては、「千葉市が補助を出して材料費を増やすべき」というのが4人、「ご飯の時は牛乳をやめ、その分のお金を他の食材費に充てるべき」というのが2人、それ以外は現状のままでよいと回答しています。

全体を通して感じるのは、やはり現状維持を望む人が多いということです。ある程度予想はしていましたが、少しがっかりしたというのが率直な感想です。現状維持でよいという人は、本当にそう考えているのか、或いは関心がないのか、それともいろいろな考えの人がいるので敢えて意見をはっきりさせたくないと考えているのか・・・。一度話を聞いてみたいです。現状維持を望む人は、コメが余っている中で、その消費量が減り続け、また食料自給率も上がらない今の現状を何とも思っていないのでしょうか。ただ単に関心がないということなのでしょうか。

議員選挙立候補者に対するアンケートは実施するのが直前に決まったので準備期間がほとんどなく、今回は反省点がたくさんありました。ただ、うまく行えば、政策や考えをただすよい手段になり得ることも分かりましたので、いろいろと改善して今後に活かしていきたいと思っています。回答の詳しい内容についてはホームページに掲載してあります。いろいろな意見を書いていただいていますので、是非一度ご覧ください。

和食・学校給食に関するアンケート

該当するものに〇を付けてご回答ください。

1.和食離れ、コメ離れが進む中、日本の伝統的な食文化である和食を改めて見直し、保存・継承・推進していく取り組みを千葉市としてどうおこなっていくべきだと考えますか?
  1. 積極的におこなっていくべき
  2. ある程度はおこなっていくべき
  3. 千葉市としておこなっていく必要性は特にない
  4. その他

2.日本人のコメ離れの要因の一つに学校給食でのパン食が挙げられます。約30年間完全パン食がおこなわれました。その後徐々にご飯食が増やされていきましたが、コメの消費が減り続ける中、現在でも千葉市の小中学校では、週5日の給食のうち、2日はパンが提供されています。和食を推進する観点から、学校給食を完全米飯にする自治体が増えていますが、千葉市ではどうしたらよいと考えますか?
  1. できるだけ早く完全米飯給食にすべき
  2. 段階的にご飯食を増やし、完全米飯給食を目指すべきだ
  3. 週3日ご飯食の現状のままでよい
  4. パン食を増やすべきだ
  5. その他
3.千葉市の学校給食の献立を見てみると、献立を決める時に、栄養素が足りているか、また子どもが喜んで食べてくれるかということに重きを置きすぎて、食事を文化として捉える視点に欠けているところがあるように感じられます(別紙参照)。新潟県三条市では、ご飯に牛乳は合わないということで、試験的にご飯の時には牛乳を出さないという取り組みをおこなっています。給食を3食のうちの1食と考えた際、必ずしも毎食牛乳を出す必要性はないので、食文化を守るという観点から、ご飯食の時は味噌汁を出すという考えに対してどう思われますか?
  1. ご飯食の時は牛乳より味噌汁の方がよい
  2. 現状のまま、ご飯と牛乳の組み合わせでよい
  3. その他
4.千葉市の学校給食費は牛乳代(約50円)を除くと1食200円から250円の間くらいとなっています。材料費をこの金額の中で収めようとするので、質の良いものを使うことはなかなかできないのが現状です。次代を担う子どもたちにより良い食を提供していくためには予算を増やしていくことが必要となりますが、どのように考えますか?
  1. 千葉市が補助を出して材料費を増やすべきだ
  2. ご飯の時は牛乳をやめ、その分のお金を他の食材費に充てるべきだ
  3. 現状のままでよい
  4. 多少質を落としてでも、給食費は下げた方がよい
  5. その他
5.和食の継承・学校給食について何かご意見がありましたらご自由にお書きください。