マスメディアの扇動に惑わされないで

理事長 小林哲朗

今回の新型コロナウィルスに関するマスメディアの過剰報道は本当に目に余るものがあります。実際、こんなに煽って何がしたいのかと思います。簡単に視聴率が取れるからなのか、それにしてもひどすぎます。

感染すること自体は問題ではない

毎日感染者が公表されて、今はスーパーに行っても、百円ショップに行っても感染拡大防止を呼びかけるアナウンスが流れていますが、そもそも感染すること自体が大変だということではありません。新型コロナウィルスに限らず、私たちの周りにはウイルスや菌がたくさんいて、それらに感染することは珍しいことではありません。問題は感染することで重症化したり、命の危険にさらされたりすることです。

新型コロナウィルスによる死者は7月20日時点で千人弱ですが、これはインフルエンザが原因による死者数の3分の一程度です(19年)。緊急事態宣言を出したにも関わらず、死者数がそれほど増えなかったことを気にしてなのか、政府は途中から新型コロナウィルスが直接の死因でなくとも、新型コロナウィルスに罹っていれば死者数に入れることにしたので、実際にはこれよりも少ない可能性すらあります。(インフルエンザの場合、関連死を含めると一万人程度とも言われています)

風邪やインフルエンザに罹って嬉しい人はいませんが、普通の健康状態の人がことさら怖がる必要のある病気とは思えません。

年代別陽性者数及び死亡者数

7月15日時点
年 代 陽性者数 死亡者数
10歳未満 409 0
10代 655 0
20代 4,986 1
30代 3,646 4
40代 3,222 14
50代 3,177 33
60代 2,042 101
70代 1,614 268
80歳以上 1,412 556

他に比べてリスクが大きいとは言えない

厚生労働省、および東京都のホームページに掲載されているデータによると、7月1日から18日の間に、重症者は多い時で43名(東京都は10名)、死者数は累計で11名(東京都は1名)となっています。ネット上では、交通事故の死亡率と同じくらいで、餅を喉に詰まらせて死ぬ方がよほど危険との意見も出ています。確かに家に籠っていれば減らせるリスクもあるでしょうが、多くの人は別に長生き競争がしたいわけではないのですから、もう普通の生活をすればいいのです。

特に若年層の人はほとんど重症化しないことがはっきりしています。大人がこれ以上自分たちの都合や利害で振り回すことは直ぐにでも止めなければなりません。

(会報誌「満月」2020年7月号に掲載)

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