中国から始まったとされる新型コロナウイルスの感染拡大は続き、主戦場はアジアからヨーロッパ、アメリカに移りつつあるようだが、この一連の騒動、各国の対応や報道などを見ていると、すごく残念な気持ちと、何かのきっかけ、些細なことでも、世の中が混乱して大変なことになるという実感、この先もっと大変なことが起こった時にどうなるのかという危惧の念が湧いてくる。
感染症のリスクを認識して、その拡大を恐れているのであれば、アジアで広がっている時に、その対策の準備は十分出来たはずなのに、対岸の火事として見ていて、急に増えたところで慌てて対応しようとしたが間に合わず、経済活動の停止や都市を閉鎖するとかいうのは、他国の事とは言え、どうなのだろうと思う。大変だということを協調したいのか、これは戦争だと言うパフォーマンスがあったが、いずれにしてもこれで終わりというわけではなく、これから何回も起こっても不思議なことではない。これから怖いのは、国家やテロリストなどが意図的に感染症を広めたり、混乱に乗じて様々なことを企んだりすることだ。しかもそれらは、別にこの騒動の終結まで待ってくれるわけではなく、今すぐにでも起こり得ることである。
日本では学校の閉鎖があった。首相の思い付きだったようだが、一体何だったのか?指示しやすかったから?
季節性のインフルエンザでも学級閉鎖、学校閉鎖はあるが、それは児童・生徒がたくさん罹った場合の対応である。それが今回は、新型コロナは子ども感染リスクが低く重症化もしにくいというデータがあるけれど、高齢者のために勉強や卒業式、入学式も無しにして、家でじっとしていてという話だ。それでいいのか?
私は若い人達は少しは声を上げたらいいと思う。物分かりの良さそうな顔をして「仕方がないですよね」などと言っていないで。やりたいこと、楽しいことができなかったり、将来の夢が狂ったりしても、取り戻すことはできないし、誰も責任を取ってくれないのだから。
(会報誌「満月」2020年3月号に掲載)