ビタミンk2投与について。先日山口県で起きた内容について朝日新聞でも記事が掲載されていました。内容は以下の通り
http://www.asahi.com/health/news/TKY201008040482.html
アロマを含めた代替療法について、厚労省が研究する。と言う内容でした。研究とはどのように行い、また検証するかが重要になる。サンプルサイズや、何を持って有意の結果をもたらすのか、などなど、ただ単に結果だけを信じては、大きな間違いを真実だと思いこんでしまうこともあると思います。
ひとに関する研究は、本当に難しいのではないかと、最近考えています。研究する環境が一緒にはならないし、その日に何があったかで、気の持ちようも違ってくるから。実験環境が毎回一緒にならない。と言う事を知っておかなくてはいけない。そうなれば、本当に有意な結果を得るためにはとてつもない数をとるか、長い年月かけて視ていかなくてはならず、またどの程度年月をかけて視れば、人としての確実なエビデンスと言えるのかを知ることができるのかが、これもってむつかしい・・・
母乳のみを与えられた子、お産にかかった時間について、妊娠を肯定的にとらえている母親から産まれた子、そうでない子、第2子、第1子。さまざまな状況がありますから。これらすべてを検証するのは難しいのですが、これらがその結果に関与しない。とは言い切れない。つまり、それはわからない。研究って地味な作業ですね。でもそれがあるから、今の医療がある。
k2投与については、投与していたほうがしないよりもリスクは避けられる。という見解なので、若草では投与していますが、実際には上げたくない。という両親もいらっしゃいます。それで若草でのお産を断念した方もいました。多様の考え方を認めている現代においてやはり子どもの安全を守る責任は親にあり、そのための選択は強制はできないのではないか、とも思います。だから、しっかり同意書をとって、意思の確認をしておく必要があるのでしょうね。
せちがらい世の中。とも感じますが、多様性認めると言う考え方が主流の現代には、やはり、リスクも同意したということを目に見える形で残しておく事は必要になるでしょう。
はじめまして。mixiから来ました。
本来赤ちゃんを守りべき存在であるはずの助産師さんが、「ビタミンk2投与はしないよりまし」という見解にガッカリなのと、赤ちゃんの命よりお産のスタイルや満足度重視な点に恐ろしさを感じました。
赤ちゃんを亡くした親御さんの気持ちはどうお考えですか?
少なくても医療従事者であるならば、ホメオパシーは使用しないでください。
また、予防接種も目の敵にしないでください。
風疹の予防接種を怠ったせいで不妊治療の末に授かった命を中絶せざるをえない事例もあります。
今の日本の周産期医療は産婦人科医師と助産師のタッグのおかげです。
私は総合病院と個人病院で出産しましたが、子供が無事に生まれて大満足です。
どうぞトンデモに染まらず自然至上主義にならず、母子の安全を最優先した出産をお願いいたします。
やすみん様
コメントありがとうございました。
ビタミンK2についてですが、
ビタミンK2投与に関しては、K2の投与を行っても
ビタミンK2欠乏による出血は起こる場合もあるが、投与することで
出血は予防ができる。というのが医療的な見解です。私がブログに書いた「k2投与については、投与していたほうがしないよりもリスクは避けられる。」という事はそのような意味で書きました。
やすみんさんがコメントで書いて下さった、「しないよりはしたほうがまし」というものではありませんのでご理解頂ければと思います。
また、
>医療従事者であるならば、ホメオパシーは使用しないでください
これは医療従事者は、医療行為としてホメオパシーを使用しないでください。という解釈でいいでしょうか。
医療行為は実際にどのような行為を示すかは決められています。そのため、ホメオパシーで医療行為を代用する。ということはできません。
ただ、医療を頼ってきた方でも、医療的には異常はないけれども、自律神経の失調などで不快症状を示す方がいらっしゃいます。その場合は自然療法や民間療法が不快症状を取り除くのに効果を示す事はあると考えています。体温免疫学の安保徹氏も民間療法や代替療法では共通する部分があり、1.副交感神経を有意にさせる
2.血液の循環を良くする3.リラックス効果がある。と述べています。
>予防接種も目の敵にしないでください
目の敵にはしていません。予防接種については、その病気を発症させない、蔓延させないという目的がありますが、それを接種する事によりおこる副反応や、また、予防接種したことによりその病気にかかってしまうケースもあり、それらの情報はなかなか伝えられていない事も実際にはあります。それらの情報を知り、社会全体で考えていくべきものだと考えています。
>日本の周産期医療は産婦人科医師と助産師のタッグのおかげです
助産院ではローリスクの方々がご出産されますが、お産は急変する場合もあり、医療的なバックアップは欠かせません。若草助産院でもお産があるたびにバックアップして下さる病院スタッフの方々への感謝の気持ちが湧いて、言葉では言い表せないほどです。たくさんの方に支えられ、若草助産院のお産が成り立っていることを常に実感しています。
>総合病院と個人病院で出産しましたが、子供が無事に生まれて大満足です。
それは良かったです。若草助産院でも皆さんご安産されています。どの施設であっても、納得のいくお産ができる女性や赤ちゃん、ご家族が増える事を願ってやみません。
>トンデモに染まらず自然至上主義にならず、母子の安全を最優先した出産をお願いいたします。
「トンデモに染まらず」という意味はちょっとわかりませんが、私達が行っているのは医療介入のないお産です。自然は本当に厳しくシビアです。必要があれば病院へ行き医療を受けていただく。それが私たちがお手伝いできるお産です。母児の安全はもちろん最優先です。
>赤ちゃんの命よりお産のスタイルや満足度重視な点に恐ろしさを感じました。
お産でお母さんや赤ちゃんに何かあったときお産の満足度があがることはありません。メディアでも助産院が取り上げられることがあり、お産の体制や立ち会い出産等がとり立たされますが、私が助産院で仕事をするうえで一番重要に考えているのは、産む側主体のお産をするという事です。もちろん安全を最優先にして、医療機関と連携を取りながら、産む方中心のお産をお手伝いできることが一番大事だと考えています。
助産院でご出産されている方は全国で0.9%程度です。それだけを見てもマイナーな施設です。メディアに取り上げられる事はあっても身近には、なかなか近くにない施設なので何をしているのかも見えにくいと思います。今回このようなご意見を頂き、お返事が書けることは嬉しいことでした。助産院がどういう場所でどのような思想でお産をお手伝いしているかを正確に知っていただくためにも、できる限り情報の発信をしていきたいと思っています。ありがとうございました。