帝王切開率の国際比較

OECDによると、ここ数十年で全てのOECD加盟国で帝王切開率が上昇しているといいます。これには、医学的に帝王切開が必要なケースが増えているからという理由だけでなく、医療者側の医学的な事とは別の都合や妊産婦の側の意識の変化も影響しているようです。
下の2004年の帝王切開率のグラフをみると、メキシコやイタリア、韓国では3人にひとり以上の割合で帝王切開が行われているのが分かります。最も高いメキシコは、最も低いオランダの約3倍の実施率となっています。OECDは、メキシコや韓国は帝王切開の医療報酬が正常分娩に対して高いことが、その帝王切開率を引き上げる要因の一つになっていると考えています。
ところで、調査のやり方が違っているためなのか、なぜかOECDのデータには日本のデータがありません。満月43号でも紹介しましたが、厚生労働省の医療施設調査によれば2005年の帝王切開率は17.4%となっています。日本では、訴訟リスクを下げたいということも、医師が帝王切開を選択する理由の一つと考えられています。

帝王切開率(出生100対)、2004年

帝王切開率は、いずれの国においても上昇傾向にありますが、上昇率が極めて高い国と比較的緩やかな国があります。下のグラフでは、イタリア、オーストラリア、アイルランドでは上昇率が高く、フィンランドやノルウェーでは上昇率が低くなっていることが分かります。

帝王切開率の年次推移(上昇率の高い国と低い国の比較)

<参考文献> OECD、図表でみる世界の保健医療OECDインディケータ(2007年版)、明石書店、2008年
(2010年3月10日)
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