帝王切開の実施率

帝王切開とは

帝王切開とは、妊婦のお腹と子宮を切開して赤ちゃんを取り出す手術のことをいいます。経膣分娩(自然分娩)が困難、或いはリスクが高いと産科医が判断した場合に、この帝王切開手術が行われることになります。帝王切開には事前に日程を決めて行う場合と緊急に行う場合とがあります。

予定帝王切開と緊急帝王切開の比較

予定帝王切開 妊娠中の段階で分娩方法として帝王切開を選択して行うもの。予定帝王切開は陣痛が始まる前に行うので、通常は妊娠38週前後に行われる。選択帝王切開ともいう。
緊急帝王切開 陣痛が始まったときは経膣分娩の予定だったが、分娩の進行に問題があると認められ、母子に危険があると判断された場合に緊急に行われる帝王切開のこと。

 

◇予定帝王切開になりうる事例の主なもの

  • 逆子(骨盤位)
  • 多胎妊娠(双子や三つ子など)
  • 前回帝王切開
  • 前置胎盤(胎盤が子宮口をふさいでいて赤ちゃんが出られない)
  • 児頭骨盤不均衡(お母さんの骨盤に対して赤ちゃんの頭が大きい)

◇緊急帝王切開になりうる事例の主なもの

  • 臍帯脱出(赤ちゃんより先にへその緒が出てしまうこと)
  • 回旋異常(赤ちゃんは産道を通る時に回旋しながら下りて来るが、その回旋が正常に行かないこと)
  • 胎児切迫仮死(胎児の心拍が下がる)
  • 常位胎盤早期剥離(赤ちゃんが出てくる前に胎盤が剥がれてしまうこと)

予定帝王切開と緊急帝王切開の実施比率

平成20年社会医療診療行為別調査によれば、平成20年6月審査分の帝王切開の実施件数は以下のようになっています。予定帝王切開(選択帝王切開)が全体の3分の2を占め、残りの3分の1が緊急帝王切開となっています。

項 目 実施件数 全体に占める割合
予定帝王切開 8,157 64.9%
緊急帝王切開 4,415 35.1%
(厚生労働省 平成20年社会医療診療行為別調査より作成)

帝王切開の実施率

医療技術の向上で帝王切開手術のリスクが減った一方で、医療事故が起こったときの訴訟リスクが高まったことなどを理由として、近年分娩全体に占める帝王切開の割合が増加していると言われていますが、実際のところはどうなのでしょうか。ここ10年余の帝王切開の実施率について調べてみました。

なお、ハイリスクの分娩を扱う周産期医療センターや大学病院などの高次医療機関においては、帝王切開の実施率が高く、正常産やローリスク分娩を主に扱う診療所では、その実施率が一般的に低い傾向にあります。

下の表を見ると、千葉市の病院と診療所の分娩件数の比率が、全国のそれとだいぶ違うことが分かります。病院での分娩件数がかなり少なくなっています。そのことも影響しているのかどうか、千葉市の病院での帝王切開率は全国の病院での帝王切開率に比べて若干高い傾向にあることが見て取れます。

病院(全国) 分娩実施件数
(一か月)
帝王切開
実施件数 実施率
平成20年 47,626 11,089 23.3%
平成17年 44,865 9,623 21.4%
平成14年 49,629 8,900 17.9%
平成11年 50,959 8,852 17.4%
平成8年 52,976 7,791 14.7%

 

診療所(全国) 分娩実施件数
(一か月)
帝王切開
実施件数 実施率
平成20年 42,792 5,553 13.0%
平成17年 40,247 5,156 12.8%
平成14年 41,498 4,938 11.9%
平成11年 40,097 4,571 11.4%
平成8年 43,034 4,270 9.9%

 

病院(千葉市) 分娩実施件数
(一か月)
帝王切開
実施件数 実施率
平成20年 215 61 28.4%
平成17年 245 61 24.9%
平成14年 234 47 20.1%
平成11年 213 45 21.1%
平成8年 159 30 18.9%

 

診療所(千葉市) 分娩実施件数
(一か月)
帝王切開
実施件数 実施率
平成20年 433 50 11.5%
平成17年 260 45 17.3%
平成14年 436 54 12.4%
平成11年 382 41 10.7%
平成8年 329 32 9.7%

 

帝王切開率の年次推移

(厚生労働省 医療施設調査より作成。尚、実施件数は各年の9月1日~30日までの数を表す。)
(2010年1月10日)
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