体つくりについて気、血、水を整える

助産師 小林昌代

東洋医学では、気、血、水が体を滞りなく巡ることで健康を保っていると考えています。それぞれの働きは、「気」は体を動かす原動力となっていて、瞬きをするにも「気」が動かしていると考えられています。「血」は体を滋養する血液、「水」は体を流れる水分という意味だそうです。「気」は血と水を動かしていますから、気が不足、または滞ると血と水はとどまり、体がむくんでしまったり、臓器に栄養がいかなくなって、体調不良につながると考えられています。

「気」は本人が生まれながらに持っている「先天の気」と、生まれてからつくられる「後天の気」に分けられます。後天の気は、食物、呼吸などからつくられ、東洋医学では、胃と、肺からつくられると考えています。「気」で血と水を流し、臓器に栄養と水分を与えているという仕組みで考えれば、気血水は体にとってどれが不足でも健康は保つことができません。

健康な人はその3つが順調にめぐっているのかというと、実はそうでない場合も多いのです。気のとどこおりはないのですが、先天の気が少なく「気」自体があまり多くない人、胃腸が弱く後天の気が作られない人、「気」は作られているのですが、水分によって流れが悪くなってしまっている人など、「気」の滞りの原因は様々です。「気」が滞ると血も水流れが悪くなるので、臓器にも栄養が行かなくなり、さらに「気」が作られないという悪循環につながります。

私たち産婆が妊婦健診で見るのは、その「気」の流れです。何が原因で流れがとどこおっているのかを妊婦さんの体をみていきます。妊娠、出産は女性の体に負担がかかるときです、その負担は、弱い部分にさらに負担をかけ、今まで自覚しなかった胃腸の弱さなどの症状がでてくると考えます。妊婦健診で胃腸が弱い方には、以後貧血にならないように胃腸に負担をかけないような生活をお話しし、「気」が作られるのを阻害されないようにします。

むくみがひどい場合は、むくまないように妊娠初期からセルフ灸を行い、そういう体質の方は動き過ぎるとむくむので疲れないように気を付けて過ごすことなどに気を付けて、生活することにより、基本的に健康な私たちはそれぐらいの対処で充分に健康を向上することが可能です。

妊娠週数を重ねることで母体に負荷がかっているにも関わらず、妊婦さんの体調はみるみるうちによくなって、マイナートラブルが改善されていきます。もちろん、これだけでは安産するのに必要な健康力が足りない場合もありますが、気、血、水がきちんと流れるようにまずは体を作ることが安産に導くカギになると考えています。

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