千葉市の放射能対策出前講座

3月27日千葉市中央区の複合施設「きぼーる」11階にある中央区ボランティアセンター活動室で千葉市の放射能対策についての出前講座が開かれました。今回は千葉市の食品に対する放射線対策がテーマで、給食の食材と市場に流通している一般食品それぞれについて、市の職員から実施している対策の説明があり、その後参加者との質疑応答が行われました。

給食について

千葉市は、23年10月より給食提供前の使用食材の検査を開始し、その後23年12月より提供後の給食丸ごと1食分の精密検査も併せて実施しています。提供前のスクリーニング検査の結果、暫定規制値を超えていることが疑われる場合は、当日の給食については当該食材に代えて他の 食材を使用する等の対応を行うとともに、民間検査機関へ確認検査の依頼を行います。

3月27日現在、スクリーニング検査と丸ごと検査のいずれにおいても放射性物質は検出されていません。なお、この場合の「検出されていない」とは、放射性物質が存在しないか、もしくは検査機器の特定できる能力より低い量が存在することを表わしています。

市の職員の説明を聞いた限りでは、児童生徒の健康確保のためにできるだけの努力をしているという印象を受けました。どうやってもリスクをゼロにすることはできないわけですが、状況をできるだけ正確に把握することが大切です。そうすることで、何かあった時に素早く対応することが可能となります。

学校給食の担当者に、給食における放射線の影響について保護者から不安や要望の声はどのように寄せられているか質問したところ、検査開始後はそうした声はだいぶ少なくなったという答えがありました。保育所の担当者からは、不安が特に強い保護者に対しては、どうしても給食ということではなく、保護者の判断で自由に弁当にしてもらうという対応をとったという説明がありました。

検査の費用もかなりかかると思われますので、どの段階で検査体制を見直すのか尋ねたところ、食材は産地や季節によって変化するので、1年間は継続して検査を実施するということでした。

一般食品について

23年5月より流通食品の検査を開始、毎週5~10品目市場の食材(主に原材料となるもの)を検査。2月29日現在262品目の検査を実施し、栗、シイタケ、カンパチ等5品目から放射性物質を検出したとの説明がありました。4月以降は加工品についても検査していきたいということ、また乳児用食品の分類を新たに設け、粉ミルクやベビーフード、赤ちゃん用お菓子等の検査も今後実施して行く予定ということでした。

説明を聞いて、一般食品の検査については、数が非常に多いため、検査するといっても、実際にはかなり大変だということを改めて感じました。担当者は国の報告によるものやメディアの報道で取り上げられた食材等を選んで検査していると話していましたが、検査が必ずしも十分ではないことを認めていました。

市場に出荷される前の段階の検査は各都道府県がその責任を負っていますが、これも全てを網羅することは到底 できません。大きな生産者組合などでは自主検査している所もあるでしょうが、小規模農家などではまずやっていないでしょう。時々、テレビで「大丈夫だから売られているのでしょう。心配していません。」などと話す消費者の姿が映像で流れることがありますが、イオンのような大手の流通業者が独自で検査を行っているケースはありますが、実際には、大半は検査されないで流通していると考えたほうがよさそうです。結局のところ、いろいろな所から不断に情報を収集して自己防衛していくしかないということなのでしょう。

事故から1年たち、多くの人にとって、放射線に対する意識は少なからず低下していると思われますが、長く付き合っていかなければならない問題であるのは確かです。今回の講座は放射線対策について改めて考えるよい機会となりました。(哲)

(会報誌「満月」2012年4月号に掲載)

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